EXest社と福島中央テレビと共同で提案した、観光庁公募案件の採択が決定

今回採択された事業は、タクシーを活用した二次交通の課題を解決する実証事業で、コンセプトは「動く観光案内所」です。福島中央テレビ、福島県白河市観光課、白河観光交通株式会社、メトロアドエージェンシー、EXest社が協力し、2021年6月より福島県白河市で開始します。(▶ 事業詳細



■ 白河市が抱える観光課題                             

福島県白河市は、福島県の南側に位置し、栃木県との県境にある市。東北新幹線停車駅の新白河駅があるものの、新白河駅から市内各観光スポットへの交通インフラが十分とは言えず、観光客には敬遠されがちというのが現状です。また、観光客目線に立ったより使いやすい観光タクシー事業を展開したいと考えていますが、他事業者と連携して具体的な実施に向けた事業運営が難しいという課題も抱えています。

画像元:福島県ホームページ



■ 実証事業内容の詳細                               

今回の実証事業では、福島県白河市において、地元タクシー事業者である白河観光交通株式会社と連携し、タクシーを活用した、観光客にとって、より自由度の高い観光体験を提供する「動く観光案内所」タクシー事業を実施します。利用者はタクシーに乗り込むと、備え付けのタブレットで白河市の観光スポットを動画やテキストで知ることができます。行きたい場所が見つかると、運転手と相談し、季節・時間などを加味した上で、最適なルートで案内を開始します。朝方の渋滞を避けるルートや、夕日の綺麗な場所、混雑しない時間帯での食事処など、地元のタクシーの運転手だからこそ知っている快適なルートを提供します。


実施後は、「動く観光案内所」のコンセプトが二次交通の課題を解決したのか、さらにはその課題を強みに転換できたのかを検証します。検証は、モニターツアー参加者、白河観光交通のドライバー、白河市観光課へのアンケート、ヒアリング調査を実施し、360°評価で実施します。一定程度の評価を得ることができていれば、継続しての実施と拡大を視野に入れ、新たな課題が抽出されていれば、事業を継続しながら課題解決を実施します。


画像元:白河観光交通株式会社



●事業者それぞれの役割

白河観光交通:2019年から観光タクシーとして「白河ラーメンタクシー」を実施しており、そのノウハウを蓄積してきました。今回は、タクシー運転手への働きかけやタクシー観光に関するアドバイスの役割を担います。


白河観光交通:白河市の観光ルートを知り尽くしており、観光資源の磨き上げにかかるアドバイス、地元事業者との連携アドバイスを行います。


福島中央テレビ:県内へ大きな影響力があり、さまざまな映像素材を活用、制作することができます。今回は、地元の取りまとめ、県内への情報発信とブランディング、動画制作を行います。


メトロアドエージェンシー:福島県や白河市の記事の作成や関東圏への情報発信を行います。


EXest:観光スポットページ、ストーリー、動画制作企画などを行います。白河市の二次交通問題を解決し、観光需要を引き上げ、経済を活性化していきます。


● 検証内容とその後の展望

主なターゲット:

・首都圏在住の20-30代の企業勤務者で、日帰りもしくは1泊2日で気軽に旅行を楽しみたい層

・首都圏在住の60代以上のアクティブシニア層で、自ら運転しての観光ではなく、ゆったりと旅行を楽しみたい層

・東京に観光に来ている西日本(近畿・中国・四国・九州)の出身者で、東北地方へあまりいくことがない層

・訪日外国人観光客で、東京観光だけではなく、地方も楽しみたい人

・ラーメンが好きな大学生-40代、有名店への訪問ではなく、知る人ぞ知る店の味を楽しみたい食マニア


検証内容:

本実証事業のモデルである「動く観光案内所」のコンセプトが二次交通の課題を解決したのか、さらにはその課題を強みに転換できたのかを検証します。検証は、モニターツアー参加者へのアンケートやヒアリングなどで実施。また、白河観光交通のドライバーや、白河市観光課へのアンケート、ヒアリング調査を実施し、360°評価で実施します。


一定程度の評価を得ることができていれば、継続しての実施と拡大を視野に入れ、新たな課題が抽出されていれば、事業を継続しながら課題解決を実施します。また、交通インフラの脆弱性による二次交通に悩む福島県内の市町村や他県の地方自治体などにも連携し、さまざまな地方で「動く観光案内所」コンセプトを展開し、制作したwebサイトで相互紹介することで、観光客にとって公共交通機関、レンタカーなどを活用するのと同じ土俵で「動く観光案内所」タクシーの認知を獲得していきます。


単独の市町村ではプロモーションやマーケティングに限界がありますが、中長期的には日本全国の様々なエリアで本実証事業で検証した取り組みが広がっていくことを目指します。



■ コラム:動く観光案内所を考えた理由(EXest:代表取締役CEO・中林幸宏)

本実証事業は、「動く観光案内所」としてタクシーを活用し二次交通の課題を解決することを目的としています。そして、タクシーが単なる移動手段の提供ではなく、「観光」という軸で、観光客を楽しませることができる「媒体」となることで、タクシー事業の活性化も視野に入れています。現在、タクシー業界は高齢化が進み、若者がタクシードライバーになりたいということが珍しい業界です。この現状を、タクシーのポジションを「動く観光案内所」としておもてなしを提供する集団と定義し直し、今後の地方のインフラの一つとして盛り上げていきたいと考えています。事例としては、出前のポジションを変えたUber eatsのようなイメージです。若者が地元のタクシー会社に就職し、日本全国、さらには世界各国からの観光客を「動く観光案内所チーム」として多言語でおもてなしをしていき、交流を図る、そういった事業への第一歩になればいいなと思っています。



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